宮澤賢治 『雨ニモマケズ』〔雨ニモマケズ〕 (青空文庫から一部抜粋しました。)宮澤賢治 雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋ラズ (いからず) イツモシヅカニワラッテヰル 一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ 野原ノ松ノ林ノ蔭 ノ 小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ 東ニ病気ノコドモアレバ 行ッテ看病シテヤリ 西ニツカレタ母アレバ 行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ 南ニ死ニサウナ人アレバ 行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ 北ニケンクヮヤソショウガアレバ ツマラナイカラヤメロトイヒ ヒドリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ ******************* 宮澤 賢治は、岩手大学農学部を卒業し、花巻農学校で、教鞭をとる。 生徒に作った童話を聞かせたようである。 リヤカーに西洋の新しい野菜、甘藍(かんらん…キャベツのこと)などをのせて、農家さんをまわり、作り方を教えて歩いたそうです。 このような生き方、なかなか、まねはできません。自分さえ良ければ、他は犠牲にしていいという風潮。少し、『ジブンヲカンジョウニ入レズニ』の、この考え方、自分のことは、まず置いておいて、他の人の心配をしようという生き方です。 そして、『デクノボートヨバレ』とあるのは、出来るアピールをしたいために、人をないがしろにする人がいますが、このようなことをするくらいならば、何も出来ない人と侮られるほうが、罪作りをしないという考え方です。 他者を、犠牲にする生き方を少しだけでも、反省してみませんか? |